利ちゃんの雨水利用システム





システム作成年月 : 2004年10月
現在稼働中

作成の動機

 雨水利用システムを作った。作成の動機は大地震発生時に、何が一番必要かと考えていたとき偶然見つけた あるホームページ に起因する。そのホームページは阪神淡路大震災に遭われた人のホームページで 大地震発生後に一番必要な物はトイレの水だと記されていた。

雨水を単にタンクに貯めていたのでは腐ってしまうため、普段もトイレ・植木の散水などに使うことにした。 そうすれば省エネにもなり、それで水道料金も節約になれば一石3鳥だ。


雨水システムの概要

 大屋根から受けた雨水を3本の縦樋から分岐させてタンクに導き入れる。 雨水だけでは4人分のトイレ用水としては不足するため、風呂の残り水を 洗濯用の水中モーターを使いタンクに移す。 タンクに溜まった雨水は1・2階のトイレと植木の散水に使う。

散水に使う場合はタンク下部についているコックをひねりジョウロに水を移せばよいが、 トイレで使う為に水中モーターとゴムホースを購入した。

トイレ使用後にトイレタンクに水を入れるには、水中モーターの電源をONにすれば良いし、 水を止めるにはタイミングを見て水中モーターの電源をOFFにすれば良い。

当初はこの方法でやっていたが、トイレタンクに水が貯まる僅か20〜30秒でも 冬などは待っているのが結構寒くつらい思いがあった。

そこでタイマーをつけ一定時間後に電源を切ることにした。 タイマーはオムロン製のタイマーH3Y-2(5分計)を ヤフーオークションで購入した。 これで、トイレの中で待つことが無くなり大分便利になった。

大分便利になりしばらくこれで使っていたが、 これだと、トイレ使用時にタイマーの電源をOFF/ONしなければならない。 まあ、それは大したことではないので、これでも良かったのだが、出来ればトイレ使用後にトイレタンクが空になったのを検知し 自動的にタイマーの電源をOFF/ONできるよう、水位センサー(後述)を取り付けた。



全体図

★雨水タンク(1000リットル)

tanku  雨水タンクは南国物産 の製品で容量が1000リットルのものを購入した。タンクは3重構造になっており 光を通さないため藻が繁殖しない利点がある。事前に依頼すれば、雨樋などを通す穴は無料で開けてくれる。 本体重量は38kgとかなり重い。

もし置き場所があるのなら、雨水タンクはなるたけ大きな方が良い。トイレに使用する水量は全体の 28%というデータがあり、 水道水を1ヶ月に30立方メートル使用する家庭なら8000リットルはトイレに使用している計算になる。

(注)南国物産のHPに雨水利用例がたくさん掲載されているのでそちらも参考に。
    (本サイトは雨水利用9に掲載されている)



★1・2階用水中ポンプ

ponpu2  鶴見製作所製の水中ポンプ FP−15Sを1・2階用に2台購入。高低差4.5mの2階トイレタンクに20秒ほどで水を吸い上げる。 インターネットで¥11000(定価¥30000)で購入した。1階用はもう少し小さなモーターでも良いと思ったが、 値段にあまり差がないことから、片方が壊れた場合に代用できるよう同型のモーターを購入した。

本来貯水タンクから水を汲み上げるには、水中ポンプではなく浅井戸ポンプを使うべきだ。 というのも、どのメーカーのポンプも水中ポンプを、長期間水中に入れておくことを 禁じている。つまり、水中ポンプはこのような使用方法を前提に設計されていないのだ。

しかし、浅井戸ポンプは、値段が高いし、設置や配管も素人では対応できない。 手っ取り早い方法として、水中ポンプを使い当初心配したが、問題なく動いている。

(注1)2013年6月に2台のうちの1台がついに故障で動かなくなった。約9年稼働した計算で良く働いたと思う。すぐに代わりの同型モーターを購入した。

(注2)2016年1月に初めから使っている方が動かなくなった。購入してから11年以上動いたことになり、良く働いたと思う。 この雨水システムを作ったときは5名だった家族も現在は夫婦2名となり、2階のトイレの使用頻度も少ないことから代わりのモーターは購入しないこととした。



★タイマー

timer タイマーはオムロン製のH3Y-2(5分計)100Vを購入した。 オムロンのホームページからでも購入できるが、定価が¥4000なので、 ヤフーオークション台座「PYF08A」 と共に購入(¥1000)した。

タイマーは1分計・3分計・5分計・30分計に加えAC100V・DC12V・DC24Vなど様々な物が発売されているがAC100Vを使う。それぞれその時間内であれば自由に時間を設定できるが、 トイレタンクに水が一杯になるのは水中モーターの能力によるが概ね1分あれば十二分だ。

それでは何故5分計を使っているかと言われると、ヤフーオークションでたまたま5分計が¥1000で購入できたからだ。 安いからと言って30分計を購入するのは止めた方が良い。30分計の場合、ダイヤルの1目盛りが1分のため、数十秒単位でのセットが難しいからだ。



(注)H3Y-2の後ろの-2は接続できる回路の数をあらわしており、-4の場合は4回路を制御できるということでどちらのスイッチでも使える。 但し、使用できる水中モーターのワット数が H3Y-2は5A(500w)、H3Y-4は3A(300w)までなので注意が必要だ。



★水位センサー

sensa  水位センサーはヤフーオークションで2009年11月に¥800で購入した。トイレタンク内にセンサー取り付けておくと、 水を流すとトイレタンクの水位が下がりセンサーが水がなくなったことを感知する。 するとブザーが3秒ほど鳴り、水位センサーに接続されているタイマーの電源をOFFにする。

するとトイレタンクに水が入り始め、トイレタンクに水が入り始めると、今度は水位センサーがそれを感知しタイマーの電源をONする。 タイマー電源がONになるとセットした時間までモーターが回り続け、時間が来た段階でタイマーはOFFになり水は止まる。

この水位センサーは残念ながらすでに生産を中止してしまっているので、購入することはできない。

1階のトイレに水位センサーを取り付けたら、やはりとても楽で便利なので、2階のトイレにも 自作の水位センサーを付けた。(2010.7.15)

 2階のトイレは使用頻度が少ないため、1階で使用している上記の水位センサーは2階で使用して、 自作の水位センサーを1階のトイレで使用することにしたが、自作水位センサーは思った以上に優秀で、2012年3月現在も問題は一度も発生せず順調に作動している。



★タイマー・水位センサーの接続方法

タイマー電源のOFF/ONくらいは手動でやっても良いという人には水位センサーは不要なので、 その場合は下図「A」の場所にスイッチ付コンセントをつければ完成だ。



(注)カーソルを乗せると実際の配線を表示
Sample

setuzoku4



★トイレの使い方

toilet2a tilet1 toilet2
↑2階トイレに延びる
ゴムホースと電源コード
toilet1

↑水位センサー接続状態
2011年6月廃止
(水位センサー故障のため)
toilet2

↑水位センサー無しの接続状態
2010年6月まで使用
↑2011年6月復活_____
(水位センサーが壊れたため)

 水道の元栓を締めてしまうとシャワートイレが使えなくなるため、元栓は締めずにトイレタンク中のボールタップを作動し水が出ないよう上方に紐で固定する。 当初はこの方法で使用していたが、問題が2つあった。

  (1)手洗いの水が出なくなる
  (2)センサー付きの場合、雨水タンクが空になった場合、モーターがいつまでも回転し続ける

そこで、雨水と水道水の両方を使用することにした。 鶴見製水中ポンプFP−15Sがトイレタンクに水を入れるのに我が家の場合、タイマーは25秒にセットされている。 それを20秒くらいにセットし直した。

窓には幅8センチ、厚さ1cmの板をはめ込み、そこに穴を開けホースと電源コードを通した。 水中ポンプから汲み上げた水はタンク右にある予備穴からホースに導かれタンク内に入る。

水位センサー付の場合は 使用後にトイレに水を流すと、トイレタンクが空になり、水位センサーが水がなくなったのを検知し、接続されているタイマーの電源をOFFにする。 するとタイマーに接続した水中モーターに電源が入りトイレタンクに水を入れ始める。 トイレタンクの水が底から5〜10センチくらい入ると、水位センサーが水が入ったのを確認しセンサーの電源はONになる。 するとタイマーがONになりセットした時間(30秒)が来るまでは水中モーターを回し続け、 時間が来た段階で水中モーターの電源をOFFにし水は自動的に止まる。

 水位センサーが無い場合は、トイレ使用後に水を流した後に スイッチを一度OFFにするとタイマーがリセットされる。次にスイッチをONにすると、タイマー回路と水中モーターの回路に電源が入り、トイレタンクに水が入り始め、 セットした時間(30秒)が来ると、水中モーター回路の電源がOFFになり水は止まる。(スイッチの電源はONになったまま)

(注)水中モーターとトイレタンクを結ぶゴムホースはなるべく短くしたほうが、トイレタンクに水を入れる時間が短い。 理由はホースが長くなると抵抗が増えるからで、電気代を節約する意味からもゴムホースは最短にすべきだ。



雨水システム作成のポイント

★初期雨水排水口

降り始めの雨水には、屋根や樋の汚れ、虫などが含まれるためカットする必要がある。 その雨量は屋根の面積 X 1〜1.5ミリらしい。

方法はたて樋をY型継ぎ手で分岐させ、たて樋の下方に水道の塩ビ管の部品で作成した左図の装置を取り付けるだけだ。 雨がやんだ後、栓を回して貯まった水を流してあげる必要がある。

(注)初期雨水排水口には当然葉っぱなども混入するわけで、 それらは栓の穴を通り抜けられず縦樋の中に貯まってしまうと思われるのだが、 作成から7年経過したが詰まってしまう等の問題は起きていない。

haisui2 haisui3




★Y型継ぎ手を使って縦樋から分岐
y_tugite sankaku

Y型の継ぎ手を縦樋に取り付けるときに、地上からどのあたりの縦樋を切断したら良いか考えてしまった。 Y型の継ぎ手の角度は75°で、Y型継ぎ手から分岐させた樋は4.2m斜め下方で地上1.5mにしたい。



ここでふと高校時代に習った三角関数を思い出した。図上のXはtan15°で求められる。 tan15°は、約0.2679(注)なので 0.2679=] / 4.2mの式が成り立つのでXの値を求めればよい。

]=0.87の解が求められるので地上部分の1.5mを加えた2.4mあたりを切ればよいことになる。 三角関数なんか社会に出ても役に立たないと思っていたが、思わぬところで役に立った。



(注)Excelでセルに数式「=TAN(RADIANS(15))」を入れて求められる。



P型集水器

shusui 2本の雨どいからの水を束ねて雨水タンクに入れる。60mmのものは比較的売っているのだが 55ミリのものがなかなか店に置いてなかった。入手するのに横浜のホームセンターを4件もはしごしてしまった。





★オーバーフロー排水口

overflow 写真でタンクにつながったパイプが2本あるが、下に見えるパイプがオーバーフロー排水口だ。 雨が降り続きタンクが一杯になっても、樋からの雨水は止まることはなく、タンクに入り続ける。 仮にこの「オーバーフロー排水口」がないと雨水が逆流し、屋根の横樋から雨水が溢れ、家を傷めることになるので忘れないで作成する必要がある。



★排水口

haisuikou 植木などに散水する際にここからジョーロやバケツに水を移す。 排水口は直径は1インチ(約2.5cm)とやや太いため通常のホースでは細すぎてだめだ。 ホームセンターで25ミリのホースを購入した。¥400/m だった。

雨水に混じってタンクの中にかなり泥が混入する。6か月に1回くらいはタンク内の掃除が必要だ。 その場合、

排水枡のふたを開けてコックをひねれば汚れた水を排出出来るようにタンクを設置した。

★継ぎ手

tugite 使用した継ぎ手を並べたのだが、あと2種類写真に写っていない。Y型と角度を自由に変えられる継ぎ手だ。 『A』は115°。『B』は真直ぐ。『C』は集水マス。『D』は水道塩ビ管でネジ蓋付きのもの(当初使用していたが現在は使用していない)。 『E』は雨水タンク排水口に取り付けた1インチボールバルブ。





使用材料と費用

材料 単価 数量 金額 備考
ローリータンク(1トン用) ¥42250 ¥42250 光を通さない3重構造
縦樋(2.7m) ¥750 ¥5250 直径が55ミリサイズ
継ぎ手(6種類) 22 ¥5370 Y型の購入に苦労した
水中ポンプ(2台) ¥11000 2 ¥22000 鶴見製作所製
ホース30m ¥2200 ¥2200 低温や高温に比較的強いタイプ
電源延長コード10m ¥400 ¥400 特に屋外タイプではない
スイッチ付電源コンセント(2階用) ¥1100 ¥1100 2口タイプでスイッチランプ付き
羽目板(窓用) ¥300 ¥500 ホースと電源コードを通す窓用板
合計 ¥79070 実質作業日数 : 2日


★初期雨水排水口の材料と金額
材料 金額
塩ビ1インチバルブ X 1 ¥1100
塩ビ異径ソケット X 2 ¥165 X 2
太さ調整用塩ビパイプ X 1 (注) ¥120
合計 ¥1550


(注) 長さ50センチの塩ビパイプを鉄ノコで切って使用。



水道使用量と今後の水道料金試算

現在、家族構成は2003年5月時点4人となっており、その水道使用量と金額は表Aのとおりだ。 なお、2004年3〜4月の使用量が少ないのは、我々夫婦が1ヶ月旅行で家に居なかったためであり、 2003年9〜10月が少ないのは、我々夫婦が1週間旅行で家に居なかったためだ。

国土交通省の統計によると生活用水の中でトイレに使う水道量は一番多く、全体の28%だそうだ。 2カ月の平均水道使用量を62立法メートルと仮定すると、今後の水道使用量は62X(1−0.28)で45立法メートルとなる。

これをもとに料金を試算すると表Bのようになる。 試算によれば、毎月¥4000ほどの節約になる見込みだ。これにより、雨水システムの作成費用¥80620を回収するには、 1年8ヶ月ほどを要することが分かる。


表A/現行水道使用量
年月 使用量 金額
2004年9〜10月分 62立法メートル ¥18477
2004年7〜8月分 61立法メートル ¥17949
2004年5〜6月分 62立法メートル ¥18477
2004年3〜4月分 49立法メートル ¥12812
2004年1〜2月分 67立法メートル ¥21117
2003年11〜12月分 64立法メートル ¥19533
2003年9〜10月分 59立法メートル ¥17002
2003年7〜8月分 69立法メートル ¥22174
2003年5〜6月分 62立法メートル ¥18477




表B/今後の水道料金試算
区分 基本料 単価 使用量 計算式 金額
水道 ¥1580 ¥226 45 ¥1580+¥226X45−¥4128 ¥7622
下水 ¥1260 ¥173 45 ¥1260+¥173X45−¥3220 ¥5825
合 計 ¥13447

(注)基本料などは横浜市水道局の 料金体系表を使用。



その後の水道料金実績

その後の水道料金は驚いたことに当初の予想通り約40%減となり、使用量も約28%の節水となった。 結果は以下のとおりである。

年月 使用量 金額 前年同期
2005年11〜12月分 45立法メートル ¥11,137 ¥11,974
2005年9〜10月分 50立法メートル ¥13,231 ¥18,477
2005年7〜8月分 46立法メートル ¥11,555 ¥17,949
2005年5〜6月分 43立法メートル ¥10、298 ¥18,477
2005年3〜4月分 43立法メートル ¥10、298 ¥12,812
2005年1〜2月分 46立法メートル ¥11、555 ¥21,117
2004年11〜12月分 47立法メートル ¥11、974 ¥19,533




実際に使ってみた率直な感想

1. タンクが思った以上に大きく場所を占領していて邪魔。置き場所はよく考えた方が良い。

2. 1000リットルのタンクでも家族4人の場合、3〜4日で空になる。風呂の水を使うなど工夫しないととても足らない。

3. 毎日風呂の残り水を水中モーターを使いタンクに移しているが、10分ほどかかり結構面倒だ。 バスポンプ などの水中モーターは出来るだけ大型のものを購入すると待ち時間が短縮できてよい。

4. トイレの窓からゴムホース(青)と電源コード(黒)が外壁を伝って下りているのは美観上かっこ悪い。なるべく目立たない色を使った方が良い。

5. 今までタンクの水が足らなくなったことは年に1〜2回位だが、その場合トイレタンクの給水を通常の水道水にすぐ切り替えらるよう考えておいた方が良い。

6. 雨水に混じってタンクの中にかなり泥が混入する。6か月に1回くらいはタンク内の掃除が必要だ。 ただ、混入する泥の量によるが、少ない場合は1年に1回でも良いと思う。 タンクの掃除をするのに水を抜いてしまうと、タンクに水が溜まるまでトイレは水道水に切り替える必要がある。

なるべく水道水を使う期間を短くするため天気予報に気をつけ、雨が降る寸前に掃除するようにしている。

7. 雨が降った後初期雨水排水口のコックを開き貯まった雨水を捨てるのは面倒。 これを怠ると、次に雨が降った時に砂や泥がタンクに直接入ってしまう。

8. いずれにしても運用は、作業することが結構ありかなり面倒。面倒がり屋さんには薦められない。



ご質問などございましたらご遠慮なくお聞きください。



トップへ戻る



home




email t-koba@qa2.so-net.ne.jp



SEO [PR] カードローン比較  空気洗浄 冷え対策 動画 無料レンタルサーバー SEO